皮肉理論

皮肉過程理論(英:Ironic process theory)とは、1987年にダニエル・ウェグナーが提唱した、「何かを考えないように努力すればするほど、かえってそのことが頭から離れなくなる」という現象を説明する理論である[1]。 皮肉過程理論では人間の思考過程を、実行過程と監視過程に分けて考え、「考えない」という命令を実行するために思考を監視する監視過程を実行するためには「考えること」を覚えて置く必要があるとし、考えないという目的の達成のためには考える必要があるとした理論である。 タバコをやめようと考えることでよりタバコのことを考えてしまい、タバコが吸いたくなるなどにも通じる。

 

 

 

 

感情は、無理に押し込めようとすると、

 

いずれ暴発する危険があります。

 

 

思考もまた、

 

頭の隅に追いやろうとすればするほど、

 

より強固に居座り続けるものです。

 

 

 

皮肉過程理論
 

 

これは皮肉過程理論と呼ばれており、

 

忘れようとするほど、

 

考えないようにしようとするほど、

 

僕たちはその対象から逃れられません。

 

 

考えないようにするということは、

 

思考を監視することであり、

 

考えたくないことを

 

排除すると意図した段階で、

 

意識してしまうことは避けられません。

 

 

本当にそれを忘れてしまいたければ、

 

まずしっかりと受け止めて、

 

現実として認識する方が賢明です。

 

 

事実を受け入れた後の心であれば、

 

避け続けようと思うよりも、

 

堂々と捨て去ることが容易になります。

 

 

現在注目が高まっている、

 

マインドフルネス瞑想でも、

 

同じことが言えるでしょう。

 

 

瞑想するには精神統一して、

 

何も考えないようにする・・・

 

と思われがちです。

 

 

実際は思考を止めるのではなく、

 

浮かんでくる思考を

 

観察して流していくことで、

 

今ここにいる自分を感じることが、

 

その本質なのです。

 

 

 

皮肉過程理論のもう一つの側面
 

 

考えないようにするほど、

 

いつまでも捨て去ることができない。

 

 

そこにはさらに、

 

もう一つの要因が絡んでいます。

 

 

考えを排除しようとする過程で、

 

繰り返し繰り返しそれを

 

思い起こしているため、

 

図らずも思考の連続強化に

 

なってしまっているのです。

 

 

学習をするときに、

 

覚えようとして繰り返し声に出したり、

 

反復練習をしたりしますよね。

 

 

それと同じことなので、

 

むしろ王道的な記憶の手順を

 

踏んでしまっているというわけです。

 

 

 

考えないのではなく、引きずらないこと
 

 

思考や感情がある一定のことに

 

支配されてしまうのは、

 

人として仕方のないこと

 

なのかもしれません。

 

 

では、どうすればいいのでしょうか。

 

 

僕たちにできることは、

 

感情を感じないようにすることではなく、

 

考えないようにすることではなく、

 

「引きずらないこと」です。

 

 

「悲しいときは思いっきり悲しんで、

 

一晩泣いて、

 

次の日にはすっきりと

 

新しい気持ちでスタートしましょう」

 

 

そういう意見を度々目にしてきましたが、

 

僕もこれに賛成です。

 

 

慢性化する前の早期治療ですね。

 

 

不要な感情や思考を

 

手放すことができれば、

 

精神的に大きく成長しますし、

 

人生も流れが変わります。

 

 

その浮き沈みを重ねながら、

 

夢や目標に近づいていく

 

ものなんだと思います。

 

 

あの挫折があったから、

 

もっと素晴らしい今がある。

 

 

そう振り返れるような、

 

カッコイイ大人でありたいですね。